創薬産業構造解析コンソーシアムの概要
創薬産業構造解析コンソーシアムは、放射光施設SPring-8内の創薬産業ビームライン(BL)の運営団体として活動していた蛋白質構造解析コンソーシアムの後継組織として2012年4月より活動を開始しました。
本コンソーシアムでは、専用BLのような自前の実験設備は保有せず、SPring-8、筑波フォトンファクトリーなどの外部機関が所有する設備を有効活用することで、医薬品研究開発に有用な立体構造情報を取得するスタイルにて活動をしています。現在は、日本製薬工業会に加盟する製薬企業およびその関連会社のうち16社※が参加し、下記の活動を通じて参加企業の研究開発推進に貢献しています。
- 年会費(100万) + BL利用料というリーズナブルなコストで放射光施設利用機会を提供。
- 測定ニーズ(タンパク質、低分子、粉末)に応じ、最適なBLを選択
- 外部委託(SAI株式会社)により、課題申請等の事務手続き作業の負担を軽減。会員企業は、SAI株式会社が提供するメールインサービスも割引価格で利用できる
- 参加企業間でのビームタイムのシェアにより、放射光施設設定の最低利用時間(シフト)に縛られない実験時間の設定が可能に
- 構造解析技術に関する会員間の情報交換、知識向上に関する場(分野別研究会)を提供
- 製薬業の利用者団体として、施設運営組織に対する意見要望を実施。
このうち「分野別研究会」については、タンパク質構造解析、低分子構造解析・粉末回折の2分科会体制にて活動しています。主な活動内容は以下の通りです
- 第一線の研究者による講演会
- メーカーによる機器・測定技術・解析ソフトウェア等の講習会
- 実験施設や装置の見学会やデモ利用
- コンソーシアムHP内への掲示板設置による情報交換の場の設定
活動内容については、メンバーからの提案を随時受け付け、反映していく予定です。